開発学を勉強している方の中には、実際に発展途上国に赴きたいという方も多いのではないでしょうか。
少なくとも私は、開発学を専攻したときから、そういう想いがあり、ロンドンに留学してからずっとよい機会をうかがっていました。
途上国といっても、東南アジア・南アジア・中央アジア・中東・北アフリカ・サハラ以南アフリカ・ラテンアメリカなど、そのロケーションはさまざまであり、
渡航するといっても、ボランティア・インターン・バックパック・スタディーツアー・学術調査など、その目的もまたさまざま思い浮かびます。
結局、私は人のご縁で、東アフリカにて、企業のスタートアップに関わることとなりましたが、その活動中にであった学生たち、またロンドンで出会う学生たちとの関わりから、個人個人それぞれの途上国活動を知ることになりました。
(左)バイクタクシーのドライバー (右)業務を手伝ってくれた現地の学生 |
今回は、いわゆる”インターンシップ”と呼ばれるものについて書きたいと思います。
インターンシップといっても、またその受け入れ先は多岐に渡るので、分けて書きたいと思います。
①NGO(小規模)
都市部のコミュニティーや、地方の市町村レベルで活動をする、主に国内・地元NGOです。
ウガンダでは、地元の名手や、隠居したビジネスマンが運営しているタイプを多く見ました。
・活動の自由度:☆☆/裁量:☆☆
活動のゴールのみが大まかに設定されていて、その手段の設定と遂行は自身で考えることが求められます。
たとえば、「小さな村の女性のエンパワーメントプログラムの一環で作られた、食品加工施設の改装資金(4000USD)を調達する。」というゴールをNGOの代表から設定されます。
そして、「半分は日本からのクラウドファンディング、半分はウガンダ国内の女性企業家からの出資」という手法を自身で考え、ロビー活動から広報ビデオの作成まで、現地の若者と協力して成功させるといった感じです。
またそれに加えて、自発的に、プロジェクトを提案していくことも十分可能かと思います。
・生活の自由度:☆☆☆
日常の移動や、休日の過ごし方は、自身で自由が効く範囲が大きいと思います。
・金銭面でのサポート:☆
小規模なNGOで資金が潤沢なところはほとんどありませんから、
渡航費、生活費、すべて自腹がなのが一般的です。
ここで学べるのはやはり、途上国という環境で、自分の力量の範囲内で、ローカルにインパクトを与えるということではないでしょうか。
ローカルNGOが運営する学校 |
②NGO(大規模)
主には国際的に展開するNGOの現地支部が多いのではないかと思います。そのため、現地団体自体は意外と小規模なんてこともよくあるのでは。
ウガンダでも、Save the Children, Hunger Free Worldなどの団体が広く活動してます。
・活動の自由度:☆/裁量:☆
よく聞く仕事内容は、WEBページ等を通じた団体の広報業務、正職員の補佐業務(簡単な調べ物や、フィールド視察の帯同など)
その代わり、大きな組織の意思決定を目にできることもあるかもしれません。
国際的なNGOともなれば、国際機関とも密接に関わっていますから、その様子も知ることができるかもしれません。
・生活の自由度:☆☆
職員の安全を第一に考えるため、通勤手段など制限されることがあります。
滞在先も、アパートではなく、ホテルだったりします。
ただ、休日の活動について拘束されることはほとんどなく、平日であっても休みを取って遠出することも十分可能だと思います。
・金銭面でのサポート:☆☆
一部、渡航費や生活について援助される場合があります。
小さなNGOに比べると、制約は多いかもしれませんが、スケールが大きく、クオリティーも高く、ステークホルダーも多いプロジェクトが遂行される過程を内側から見られるのは、かけがえのない経験かと思います。
Hunger free worldの井戸事業 |
また、個人的には、社会人になってからNGOで働くことはないから、学生のうちに団体を内側から見てみたいと思っていたこともありました。
私は現在、大学卒業後、民間での就職を考えていますし、将来的には途上国の企業と仕事をしたいと思っています。
そのキャリアプランの中でNGOで働く可能性は限りなく低いと思います。
しかしながら、国際NGOは、国際機関とならび、開発分野では無視できないプレイヤーです。
学生という身分と時間を使って、その内側にもぐりこむことにも意味があるのではと考えていましたが、結局、その機会には恵まれませんでしたね。
なので、ウガンダで出会ったほかの学生たちが生き生きとその活動について語ってくれたのはとても勉強になりました。
途上国インターンで得られる、そういった人のつながりは本当に尊いものだと思います。
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